ちば環境情報センター ニュースレター第105号

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2006.4.7発行    代表:小西由希子

目  次

  1. 市川市「市民活動団体1%支援制度」
  2. すてきな牛乳パックの名刺
  3. 環境と健康で、夢は大きく!
  4. これからの課題として2−少子高齢化に思うこと(その1)
  5. 美味しかった谷津田の春!
  6. メダカの泳ぐ田んぼでお米作りをしませんか

市川市「市民活動団体1%支援制度」

市川市 緑のみずがき隊 岩丸 利恵 

 みなさんご存知でしょうか?昨年度、私の住む市川市で実施された全国初の制度、『市民(納税者)が選ぶ「市民活動団体支援制度」』。略して「1%支援制度」。
まず、支援を希望する団体は、事業計画など申請書類を提出し、学識経験者と公募による市民からなる審査会の審査を経て、市民の為に、非営利の目的で、環境・文化・スポーツなど社会貢献に係わる事業を行う活動と認められると支援対象団体となります。その後、広報や市のHPに各団体の事業計画が公表される他、ケーブルテレビ・FMでの団体PR放映・放送、各種イベントでの団体プレゼンテーションなどを行い、団体の活動を市民へ広く報せます。そして納税者が、支援したいと思う団体、あるいは制度全体に活用される基金を選び、届出をすると、その方の納めた市民税の1%が支援金として各団体へ交付される、という制度です。

制度の仕組み(市民活動団体支援制度団体応募要領2006より) 緑のみずがき隊の活動

これまで、広報のイベント情報欄か、近隣の小学校・公民館などに配るチラシくらいしかPR手段がなかった私達にとって、この制度は、今まで御縁の無かった大勢の方々に、私達の活動を知って頂く良いチャンスでした。支援対象団体になった御蔭で、市の広報誌「City Voice」に記事を載せて頂いたり、地域新聞の方が取材に来て下さったりもしました。
また、他の団体の方とも交流が出来たことも、大きな収穫でした。昨年は、イベントを通じて「NPO法人ままる保育園」の方々と出会い、田植えや稲刈りに参加して頂きました。私達は来園者が増え、園庭の無いままる保育園さんは、自然の中でのびのび遊べる身近な場所が見つかり、お互いにとってありがたい出会いでした。
こんな風にして市民活動の輪が広がり、市民が積極的に「まちづくり」に参加することで、市川市を楽しく、美しく、心安らぐまちにしていったらいいなぁと思います。そして、もっと欲をいえば、世界中の人が、それぞれの生きる場所を大切に作り、育て、世界中が平和で自然豊かな心地よい場になってくれたらいいなぁと思います。
※今年度も1%支援制度の事業として環境教育プログラム「みどりの寺子屋」を実施します。
どうぞ、「緑のみずがき隊」をご支援・ご参加下さいますよう、よろしくお願い致します。私達は、基本的に毎月第2・4土曜の午前中に市民プール駐車場前の「北方ミニ自然園」の維持管理作業を行っています。身近な自然の中で楽しく体を動かしたい方、子どもと遊ぶのが好きな方、お米作りに興味がある方、お待ちしています。(岩丸:047-337-0369)
また、市川市にお住まいの皆様、貴重な市民税の1%をあなたの選ぶ市民活動の支援にぜひ使って下さい。届け出は2006年4月15日から5月26日までに、市川市ボランティア・NPO活動推進課,市川市役所,指定の公民館などで受付されます。
なお、4月23日,30日,5月14日,20日に行われるミニイベントで、各団体が活動のプレゼンテーションを行いますので、団体を選ぶ際の参考になさって下さい。ミニイベントは、市川市民以外の方もご参加いただけます。ボランティア・NPO活動推進課(047-326-1284)へお問合せの上、是非ご参加ください。

すてきな牛乳パックの名刺

千葉市花見川区 伊原 香奈子 

 先日、千葉市緑区にある千葉市鎌取福祉作業所を見学させてもらいに行きました。ここでは障害を持つ若者が、牛乳パックからすてきな名刺を1枚1枚手作りしています。それぞれの役どころで、丁寧に、心を込めて真剣に作り進めている姿は、とても頼もしく感じました。名刺以外にも、ハガキや、オリジナルな円形ハガキも作られ、多くの絵手紙ファンの心を捉えているようです。
行程は、牛乳パックを解体して紙パルプを取り出し、ほぐした繊維から、木枠を使って紙すきをして作っていきます。このように、手順は私たちが日頃行う牛乳パックの紙すきとほぼ同じですが、埃やゴミが混じらないよう1枚ずつ点検したり、紙の表面を美しくみせる工夫が施されるなど、随所で、上質の製品を納める為の心配りがされていました。

1枚1枚印刷していく 名刺と名刺ケース

 名刺は、四辺が裁断されたものと、あえて裁断せず手すきの風合いの残したものがありますが、いずれも印字は1枚ずつ機械にセットして、手押し作業で進められます。紙の色もブルー,イエロー,ピンクなど全10種から選べ、ぜんまい綿や毛糸の繊維を入れることもでき、とても味のある名刺ができあがります。
最近はパソコンで気軽に作れる名刺や、安価なものもたくさんありますが、紙質や印字の深みは、なかなか味わえないものです。ばらまくのでなく、大切な相手に心を込めて贈る名刺として、この手すきの名刺を愛用してみませんか?
この施設では、100枚1,500円で予約を受けています。1ヶ月ほどで仕上がります。名刺の入ったケースも、牛乳パックを組み替えた職員手作りの箱です。きっと届いた名刺からは、お金に換えがたい、まごころが伝わってくることでしょう。
リサイクルと福祉が融合されたすてきな名刺、ぜひ、あなたも使ってみてください。名刺に関する問合せ:千葉市鎌取福祉作業所043(266)3626まで。

環境と健康で、夢は大きく!

千葉市中央区 籠谷 公輔

 最近会員としての活動をご無沙汰していましたが、その間、何をしていたかと言いますと、会社を設立し、この運営に誠心努力していました。会社名は有限会社AA(えーえー)です。名前の由来は「All Around」コンセプトは「環境保全」と「健康」です。具体的に何をしてきたかもしくはしようとしているかと言いますと、@環境保全製品、システムの販売Aリラクゼーションショップ経営BISOコンサルティングC美容・健康関連製品販売D千葉のいい店紹介などです。具体的には文末のホームページ をご覧ください
事業は実際ほとんど軌道に乗ってないのですが、夢は大きいです。国内でそれなりの規模の会社として成長させ、中国に進出し徹底的に環境保全製品を広めていく。これによって閉塞した人類の未来になんとか風穴を開けようと言うものです。
事業が軌道に乗らないのはいくつかの理由が考えられますが、会社及び情報サイトの認知度及び私の能力の低さと営業力の弱さが原因だと考えています。そこで、例えば皆さんから優良な製品やサービスの取り扱いの依頼をいただいたり、一定の割合(マージン)で販売をしてもらう、似たような企業団体と業務提携などすると変わるかも…と考えています。
取扱製品の一部紹介をしますと、@プロセービング:これはオリフィス効果を利用して水道水の使用量を減らす器具で、水の使用量を50%以上減らすことも可能です。Aハイム化粧品:石鹸や歯磨きをはじめ、基礎化粧品、養毛剤など、自然系のリーズナブル化粧品です。B千葉のいい店:飲食店や商店などのホームページを作成し、自社サイトで紹介していくサービスです。月額525円でHPの作成更新を行います。などです。
あつかましいお願いで恐縮ですが、一緒に仕事をしたいとか、協力したいとか提携したいとかのお申し出をいただけると嬉しいです。どうぞ、今後ともよろしくお願いいたします。
連絡先:千葉市中央区本町1-4-24 有限会社AA
Tel&Fax 043-224-4031,E-mail:info@yumehako.com  ホームページ http://www.yumehako.com

これからの課題として2−少子高齢化に思うこと(その1)

千葉市稲毛区 深山 貴道 

 先日のニュースに生活保護世帯が100万世帯を突破したという記事がありました。「高齢化が進み、無年金や年金が少ない高齢者世帯が増えてきたことが主な増加要因」だと厚生労働省は言っているようです。
いよいよ深刻な高齢化社会がやってきたとあらためて感じましたが、僕自身1年前まで祖父と2人で暮らしておりました。現在祖父は施設にいます。
何で孫が?と良く聞かれましたが、両親からして60歳を超えている上、母が大病をしていたこともあり体力の限界を超えてしまい、話し合った結果、僕が同居し、父が毎朝様子を見にくるということにしました。
さて、同居している間いつも心配だったのは日中独居になってしまうことでした。なにぶん現在98歳でして目を離すことが出来ません。しかも同居していた時は元気だったものですから色々と仕出かしてくれました。
幾度となく有給休暇を使い、更には途中で仕事を放棄して家に帰る羽目になり、職場やご近所にかなりの迷惑をかけたと思っています。
そこで介護サービスをフル活用しようと思いましたが、見知らぬ他人が家に入り自分の面倒を看るという事に抵抗を示す人は想像以上に多いのではないでしょうか?祖父はその典型でしたから結果として週数日のサービスを受けるのがやっとの状況でした。
同居を始めて感じたことは、想像以上に介護は大変だと言うことです。体力的にも精神的にもあっという間に追い詰められました。
しかし、同居する者がある限り全ての福祉サービスを受けられないのが実態です。朝から晩まで一人きりだと行政に訴えても「決まりですから」の一言でおしまいです。今にして思えば当時抱いていた不満は行政に対してではなく結局は自分自身の問題だったのですが、やはりこれでは核家族化が進むのは当たり前だと思うのです。
前回、僕は一人暮らしの方の相談を受けた話をいたしましたが、誰かがいれば、という想いをした事も事実でした。様々な事情から同居が出来なくなるのは仕方のない事です。ただ、そんな時にご近所の助力があれば・・・と残念でなりません。しかし、現実はそんなに甘くないとも思います。僕は祖父のこともあって近所付き合いが嫌になり引越しをしました。僕は今住んでいる部屋の隣人の名前も顔も知りません。
環境に一切関係のない話のようですが、ごみ出しなどが負担になっている人がいることや今後資源化をもっと進めていかなくてはならない現状を考えた時、少子高齢化の問題は福祉のことだけではなく、環境など様々なところで繋がっていくのだろうと僕は思います。

美味しかった谷津田の春!

千葉市緑区 時田 裕子 

 暖かい春分の日、下大和田YPPの「味わおう!春の谷津田」に参加しました。谷津田での活動は、ちば環境情報センターのニュースレターで知っていましたが初めての参加です。初めて訪れた谷津田は何だか懐かしい感じがしました。後で気がついたのですが小さい頃によく遊びに行った祖母の家の周りの風景に似ていました。
皆で野草を探しながら歩くと春の訪れをたくさん感じました。枯れて倒れた草の下にはのびるやよもぎ、つくしがたくさん。夢中になって大きなのびるを探していると小さなかえるが驚いて出てきました。子ども達は夢中になって追いかけていましたが大人たちは食べられる野草探しに夢中です。
田んぼのあぜ道には菖蒲の芽も出ていました。少しつんでにおいをかいでみると5月のにおいが。また、川にはシジミもいて子ども達は濡れるのも、長靴に水が入るのも気にしないで探しています。いいな〜。大人は躊躇してしまうけれど子どもは心のままに動く。昼はそのシジミをおつゆに入れて食べました。美味しいだしが出たようです。
のびるの味噌和え、よもぎ団子,ニワトコの新芽のてんぷら,クレソンのサラダ,つくしの炒め物,セイタカアワダチソウの葉のてんぷら。売っている野菜に季節を感じる事が少なくなった今野草はまさに春を楽しませてくれるものでした(でも、あの食べられるはずだったザリガニ君たちははどうなったのかしら?)。
午後からはそれぞれ自由に過ごしましたが多くの人がしいたけの菌植えをしました。でも、クレソンをとる人田んぼでおたまじゃくしや、メダカやザリガニを取っている人青空の下のんびりお話をする人などそれぞれ気持ちよい1日を過ごしました。
楽しい一日を本当にありがとうございました。自然の中で過ごす楽しさをまた再発見してしまいました。


メダカの泳ぐ田んぼでお米作りをしませんか

My田んぼ耕作者募集!

 下大和田の谷津は千葉市環境保全部の資質評価によると市内で最も自然度の高い谷津との評価を得ています。
ご高齢で今年から稲作をおやめになる方がいらっしゃいます。この田をお借りして、「援農」をおこないたいと思います。動植物と共生した田んぼをつくり、環境を維持していくことを目的にしています。お米を作ってみたい方、是非ご応募ください。

<約束事>
・仲間と協調性をもって活動してください。
・収穫できたお米はすべておもちかえりできます。
・動植物は持ち込み、持ち出し、禁止です。
・田んぼはメダカやドジョウ、ニホンアカガエルやタニシが生息しています。一年中水を張った田んぼにします。
・農薬、化学肥料は使用しません。
・お米を作ることより、田んぼの環境を維持することを優先します。(どうしても手が回らず、米作りができない場合は、畦を作り、水を張り、田んぼの環境を維持することを原則とします。)
・ちば環境情報センターの会員の方に限定します。現在会員外の方は会員になればOKです。
・自然環境の豊かなところです。マムシをはじめ、有害動植物も生息しています。万一の事故・被害は自己責任で対応願います。
連絡先:NPO法人 ちば環境情報センター  TEL&FAX:043-223-7807
 〒260-0013 千葉市中央区中央 3-13-17  

【発送お手伝いのお願い】

ニュースレター5月号(第106号)の発送を 5月 8日(月)10時から事務所にておこないます。
発送のお手伝いをしてくださる方を募集しています。よろしくお願い致します。

編集後記:あれほど寒かった年末年始でしたが、ソメイヨシノは東京,横浜,千葉などで例年より7〜10日早く開花しました。 開花には2月と3月の気温が重要なのだそうです。おかげで今年は梅と桜を同時に眺めることができました。 谷津田では、シュレーゲルアオガエルの声が聞こえ、メダカも姿を見せ始めました。  mud-skipper